デザインはセンスじゃない
先日、マコなり社長のこちらの動画を見ました。
3:33〜のやりとりで、衝撃を受けました。
マコまり社長
「デザインは生まれ持ったセンスではなくて、全部論理なんですね。」
!?
マコまり社長
「ぜひ皆さんにはノンデザイナーズ・ブック
っていうのがあるんで、読んで欲しんですけれども。」
・・・
早速、動画で紹介された本、
Robin Williams『ノンデザイナーズ・デザインブック[第4版]』
(マイナビ出版、2016年)
を読んでデザインについて勉強しました。
デザインの4原則
この本によると良いデザインには、
必ず見られる基本原則が4つあります。
- 近接の原則
- 整列の原則
- 反復の原則
- コントラストの原則
これらは互いに関連しており、
1つだけを使うことは滅多にないそうです。
近接の原則
目的
近接の原則とは、
関連する項目をまとめてグループ化する
という原則です。
関係する項目を物理的に近づければ、
それらはまとまったグループに見えます。
つまり近接の原則の目的は、
組織化することなのです。
実用例
例えば、下の2つの名刺を比べて、
どちらが見やすいでしょうか。
A)
B)
B)の方が関連する情報がまとまっているため、
読みやすいと思います。
近接の原則を使うだけで、
わかりやすさが大幅に改善されます。
気をつけるポイント
近接の原則では、
以下のやり方を戒めています。
- ページ上に個別の情報を作りすぎない
- 要素間に均等な空白を作らない
- 関連しない項目は離して配置する
- 意味もなく空白に何か貼り付けない
要するに、
無秩序に情報を並べてはいけない、
情報を意味のあるまとまりにする、
ということです。
整列の原則
目的
整列の原則とは、
ページ上のすべてのものを
意識的に配置しないといけない
という原則です。
目的は、情報の組織化と一体化です。
目的だけ書くと難しく思えます。
しかし言い換えれば、見やすくするために、
ただ整理整頓するだけです。
例えるなら、
散らばった子供のおもちゃを片付けて、
見やすくかつ取り出しやすくすること、
に似ています。
実用例
C)
D)
D)の方が見やすいのではないでしょうか。
理由は、全ての項目の始まりが、
1本の線で引けるほど整列されているためです。
この活字でできた線を
ベースライン(活字の基準線)
と呼びます。
ベースライン
ベースラインは、整列の原則を使う上で、
とても重要となる考え方です。
例えとして、下の図をみてください。
D)
E)
左揃えの方が中央揃えよりも、
ベースラインをはっきりと見ることができます。
中央揃えは、結婚式の招待状など
フォーマルな場面でも使用します。
しかし、それ以外では余程の意図がない限り、
使わない方が無難です。
気をつけるポイント
整列の原則では、次の2つを戒めています。
- 同じページで2種類以上の文字揃えを使わない
- 意味なく中央揃えにしない(やるなら意図的に)
まずは、はっきりしたベースラインを意識する。
デザインを考える上で、これが重要になります。
もしベースラインを崩すのであれば、
整列の原則を理解した上で崩すと
よいデザインになります。
反復の原則
目的
反復の原則とは、
デザイン上の何かの特徴を
作品全体を通して繰り返す
原則です。
言い換えれば、
デザインの一貫性
とも言えます。
反復の原則は、
作品全体を一体化させ、
作品に面白さを与えます。
これが反復の原則の目的です。
統一感を持たせる例
サンプルとして、喫茶店のメニューを
反復の原則を使って作りました。
繰り返し同じ書き方にすることで、
統一感が生まれています。
気をつけるポイント
反復は、やりすぎるとかえって逆効果になります。
コントラストを意識して、くどくならないよう
気をつけましょう。
コントラストの原則
目的
コントラストの原則は、
読者の目をページに引き込むために、
作品の様々な要素にコントラストをつける
原則です。
この目的は、
ページに面白みをつけること、
情報の組織化を支援すること
の2つです。
実用例
先程の名刺に
コントラストを加えてみます。
変更点は以下の通り。
- 「氏名」と「会社名」は太字
- 「氏名と「会社名」のフォントを変更
- 他の情報は細字
- 会社のロゴ追加
- 連絡先に目を引かせるために下部にライン
コントラストを加えることで、
相手に伝えたい情報を
強調させることができます。
気をつけるポイント
違いを際立たせないと、
衝突が生まれてしまい、
読者に違和感や不快感を与えてしまいます。
コントラストの原則で大事なことは、
大胆にはっきりと違いをつけることです。
感想
デザインの法則はとてもシンプルで、
わかりやすいものでした。
ポスターや名刺などを見るときは、
ぜひ法則を思い出してみてはいかがでしょうか。
デザインの法則を取り入れるだけで、
見栄えの良さが格段に変わります。
私もブログを書くときなどに取り入れていきたいです。